土砂災害危険箇所とは

土砂災害危険箇所

 土砂災害危険箇所は斜面の崩壊形態によって以下のように大きく3つに分類されています。

土石流危険渓流

 谷や斜面に貯まった土・砂・石等が、梅雨や台風などの集中豪雨による水と一緒になって、一気に流れ出してくるのが『土石流』です。破壊力が大きく速度も速いので、大きな被害をもたらします。このような被害のもたらすおそれのある渓流を、『土石流危険渓流』と呼び、愛媛県内に5,877箇所あります。
 土石流危険渓流調査では、土石流発生のおそれが高いとされている3度以上の渓床勾配を有する渓流のうち、土石流により人家や公共施設に被害を及ぼすおそれがあるものを抽出しています。

土石流危険渓流

急傾斜地崩壊危険箇所

 地面にしみこんだ水分が土の抵抗力を弱めることにより、斜面が突然崩れ落ちるのが『がけ崩れ』です。突発的に起こり瞬時に崩れ落ちるため、事前の避難が困難です。また、地震をきっかけに起こることもあります。このような被害が生じるおそれのある箇所を『急傾斜地崩壊危険箇所』と呼び、愛媛県内に8,807箇所あります。
 急傾斜地崩壊危険箇所調査では、傾斜度30度以上でその高さが5m以上の急傾斜地のうち、がけ崩れにより人家や公共施設等に被害を及ぼすおそれがある箇所を抽出しています。

急傾斜地崩壊危険箇所

地すべり危険箇所

 比較的緩やかな斜面において、地中の粘土層など滑りやすい面が地下水の影響などでゆっくりと動き出す現象を『地すべり』といいます。一度に広い範囲が動くため、ひとたび発生すると住宅、道路、鉄道、耕地などに大きな被害を及ぼし、川をせき止めて洪水等を引き起こすことがあります。このような被害が生じるおそれのある箇所を、『地すべり危険箇所』と呼び、愛媛県内に506箇所あります。
 地すべり危険箇所調査では、地形図や空中写真の判読により、地すべり地形を呈する地域の面積が5ha(市街化区域等にあっては2ha)以上で、人家や公共施設等に被害を及ぼすおそれがある箇所を抽出しています。

地すべり危険箇所